社内規程等を整える
内部牽制組織の確立や会計開示制度の整備の結果はマニュアルなどで文書化され、さらに最低1年間運用しなければなりません。
こうした多くの規定やマニュアルのうち、特に審査で重視されるのが業務分掌規程、職務権限規程、稟議規定、予算管理規定、経理規定、原価計算規定などです。
規程類の構成
例として、下記に一般的な規程類の構成を示します。
上場会社として必要な定款変更
上場会社として必要な定款変更は、遅くとも直前事業年度に関する定時株主総会で実施しなければなりません。以下は、その具体的な事項です。
- 広告掲載紙
- 未上場段階では官報である場合が多いです。広告は法的義務であるほか、株主や一般投資家に伝えることが目的とされているため、電子公告あるいは全国版日刊紙の全国版への掲載が望ましいです。現在は会社のホームページへの掲載が一般的です。なお、有価証券報告書を提出している場合、決算公告は必要ありません。
- 株式の譲渡制限規定
- 株式譲渡につき制限している場合、上場の審査基準では上場できないことになっているため、譲渡制限の条文を削除しなければなりません。
- 株主名簿管理人の選定
- 株主名簿管理人(会社法第123条)を選定する必要があります。
- 授権株数枠の見直し
- ファイナンスに備え、常時見直しが必要となります。
- 監査役に関する規定(※委員会等設置会社は除く)
- 公開会社で大会社については、3名以上かつ常勤の監査役1名および社外監査役半数以上を選任しなければなりません。
- 監査役会に関する規定
- 一般的に、監査役会の招集通知、監査役会の決議の方法・監査役会の議事録などは監査役会規定による旨を規定します。
- 中間配当制度の導入
- 証券取引所により中間配当制度の導入が求められます。
IPO支援情報
- 第3章『上場の概要』
- 第4章『JASDAQ上場について』
- 第5章『マザーズ上場について』
- 第6章『株式上場関係書類について』
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