上場審査の流れ(東京証券取引所)
モデルスケジュール(3月期決算の会社の例)
- ※1 上場申請準備が整ったあと、上場申請2週間前までに主幹事証券会社は「申請会社名」「主幹事証券会社の連絡先」「希望する上場スケジュール(上場申請日、上場承認日、上場日)」などを記載した「上場申請エントリーシート」を東証に送付する。
- ※2 上場申請の1週間前までに主幹事証券会社と東証自主規制法人審査担当者との間で、以下の事柄などを確認したうえで行われる。
- 1) 公開指導・引受審査の内容に関する報告
主幹事証券会社が上場申請に至るまでに実施した公開指導・引受審査の過程で、特に留意した事項・重点的に確認した事項を、東証自主規制法人審査担当者が「公開指導・引受審査の内容に関する報告書」の記載内容に基づき確認。 - 2) 反社会的勢力との関係
主幹事証券会社が作成する反社会的勢力との関係などについて。 - 3) 審査日程
1.上場申請受付時ヒアリング
- 1) 新規上場申請に伴う提出書類を上場審査部に直接提出し、その後の審査の進め方などを確認します。申請会社による会社概要などの説明のあと、簡単な質疑応答があります。
- 2) 出席者
申請会社:上場担当の責任者、窓口となる事務責任者、主幹事証券会社
上場審査部:主任上場審査役、上場審査役、担当者 - 3) 申請日
上場申請直前決算期の株主総会終了後の適当な日時をあらかじめ主幹事証券会社を通じて調整しておきます。
※通常申請に比べて上場時期を早期化できる予備申請制度があります。予備申請とは、上場申請直前事業年度末から遡り3ヶ月前の日以後に行うことが可能で、審査は予備申請に伴う資料をもとに進め、定時株主総会終了後に正式申請を行います。
2.ヒアリングから東証内決裁
- 1) 通常、書面審査やヒアリングなどの実際の上場審査は、上場審査役と審査担当者が一組で担当します。
- 2) 標準的な審査の流れ
- 1.上場申請時の提出書類審査に基づく書面審査
- 2.追加質問事項提示
- 3.追加質問に係る回答書の提出
- 4.提出書類に基づいたヒアリング
- 5.実地調査
申請会社の本社・工場・事業所に赴き、事業内容の実態の正確な把握、会計伝票・帳票類などを閲覧し、会計手続きの確認などを行います。 - 6.公認会計士面談
上場審査は主幹事証券会社や会計士の事前指導を前提としており、申請会社の監査を行っている公認会計士から監査契約締結の経緯、経営者・監査役などとのコミュニケーションの状況、内部管理体制の状況、経理および開示体制などについてヒアリングを行います。 - 7.監査役面談
原則、常勤監査役に対し、実施している監査の状況や申請会社が抱えている課題などについてのヒアリングを行います。 - 8.社長面談
審査担当者が申請会社に赴き、社長(代表者、経営責任者)に会社や業界について、どのようなビジョンを持って経営にあたっているか、上場会社となった際の投資者(株主)への対応(IR活動の取り組み方針など)、適時開示に関する体制・内部情報管理に関する体制などについてヒアリングを行います。 - 9.社長説明会
数度の所内協議後、申請会社の上場の可否について最終的な判断を行う段階において、社長(代表者)から東証自主規制法人役員に会社の特徴、経営方針、事業計画などを説明し、それに対する質疑応答が行われ、その後、同役員から上場会社となった際の留意事項・要請事項が説明されます。そのとき、上場後の開示体制などについての事項も含まれるため、申請会社と東証との連絡窓口となる取締役・執行役またはこれに準ずる役員のうち、「情報取扱責任者」に予定されている者の同席を東証は求めています。 - 10.東証内決裁
社長説明会終了後、東証内の内部決裁が下ると、東証から上場承認された旨が連絡されます。
IPO支援情報
- 第3章『上場の概要』
- 第4章『JASDAQ上場について』
- 第5章『マザーズ上場について』
- 第6章『株式上場関係書類について』
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